2008-04-05

平成9年度 森林(4/8)

■問題
次の植物の組み合わせの中から3つを選び、それぞれの植物の違いを説明せよ
(1)ハイマツとゴヨウマツ (2)ヤブツバキとナツツバキ (3)カシワとミズナラ (4)コブシとタムシバ

■解答例
(1) ハイマツとゴヨウマツ
ハイマツ:低木性で茎や枝は地表を這う。若枝には蜜毛があり、毬果の長さは3~5cm。種子に翼はなく、高山帯に生える。
ゴヨウマツ:高木性で茎や枝は直立する。若枝には短毛がみられるがほとんど無毛。毬果の長さは5~7cm。種子に翼があり、本州・四国・九州の山地に生える。
(2) ヤブツバキとナツツバキ
ヤブツバキ:常緑の高木。花弁は赤色、紅紫色、淡紅色、白色など変異が多い。樹皮は灰白色平滑、葉は長卵形、厚く革質、表面濃緑色、光沢、裏面淡緑色、ふちに細かい鋸葉、本州・四国・九州に分布。
ナツツバキ(シャラノキ):落葉高木で花弁は白色、樹皮は帯黒赤褐色で薄く剥がれる。葉は倒卵形でやや厚い膜質、裏面に絹模様の長毛あり、葉縁に低い鋭鋸葉。本州(福島・新潟以南)・四国・九州に分布。
(3) カシワとミズナラ
カシワ:北海道・本州・四国・九州の海岸や火山の日当たりの良い礫地に群生する落葉高木で、葉は倒卵形または広倒卵形、深い波状鋸葉。葉の下面に蜜に星状毛があり、殻斗(総苞)片は長くそりかえる。
ミズナラ:温帯の山中にブナなどとの混交林、または純林を作る落葉高木で葉は倒卵状長楕円形、葉縁鋭く粗い鋸葉、葉の下面に絹毛や微毛が散生し、殻斗は椀形で、外側は小さな総苞片に瓦状におおわれている。
(4) コブシとタムシバ
コブシ:花の基部に通常1枚の若葉がつき、がくは緑色で小さく、背面に軟毛があり、葉は倒卵形で先はやや急に凸出し、やや鈍端で裏面は緑色。
タムシバ:花の基部には若葉はつかない。がく片は花弁と同質で長さ約1/2。葉は披針形ないし卵状披針形で裏面は帯白色。葉をかむと甘味と佳香があるのでカムシバともいう。

■MEMO
樹種特性の確認

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