2008-04-11

平成9年度 林業(10/10)

■問題
木材中に存在する水には自由水と結合水があるが、それぞれどういう性質の水かを300字以内で記述せよ。

■解答例
木材は伐採時には多量の水分を含んでおり、水の存在する部位により自由水と結合水に分けられる。細胞内腔や細胞間隙などの空隙部分に液体の形で存在する水を自由水といい、一方、細胞壁中に存在し、木材の実質と水素結合やファンデルワース力によって結合している水を結合水という。伐採後、水分が徐々に抜けていくがこれは自由水がなくなることを意味するが、木材の収縮は結合水の増減と密接に関係する。木材中の水分状態は含水率の違いにより、生材状態(立木ないし伐採直後)、繊維飽和点(自由水がなくなり、細胞壁が結合水で飽和した状態)、気乾状態(木材が大気の温湿度と平衡した状態)、全乾状態(乾燥機で乾燥した状態)の4つの状態に分けられる。

0 件のコメント: